2016.1.4 「土の下のポップ・ソング」

『ジャンル』という概念はとても重要で、それはスーパーマーケットに陳列されている商品を見れば分かるだろう。

肉、魚、缶詰、国産、オーストラリア産、日用品、見切り品、などなど。

商品の性質を示すものもあれば、金額的な差異を表すものもある。

 

音楽、表現においてジャンル分けをするのは無粋だ。

しかし、商品として捉えるならばジャンル分けは必須である。

 

ライブハウスなど、音楽の生演奏を聴ける場で 『本日、JAZZライブ』 と謳っているならば、ジャズを集めなくてはならないし、アイドル・イベントと銘打っているのに私のような中年・低音の毛深い声をしている芸人なんかを組み込んでしまったならば暴動が起きるだろう(もしくは店のTwitter、Facebook等が炎上する)

 

ジャンルとは、リスナーのため。ユーザーに対する説明のために存在する。

『中華』 と書かれているのに、店に入ったらナポリタンしか無かったら怒るだろう?

(逆に私は興味が湧いて注文してしまうかもしれないが)

 

そう考えると、”アンダーグラウンド”と呼ばれるジャンルは少し妙である。

ライブハウスのスケジュールなどに、アングラ・ナイトと書かれているのはよく見かけるが、果たしてどういったものなのか?肉なのか魚なのか、それとも便座カヴァーだったりするのか?個人的な解釈をすれば、アングラとは無名を意味する。それを商品として提供するのは、”普段目にすることのない一風変わった表現が見れますよ”ということなのであろう。いわゆる”ビックリ人間・大集結!”的なものだ。

 

 

私もよく”アンダーグラウンド”というジャンルに分類されることがあるのだが、個人的にはポップスだと思っている。

では、ポップスの定義は何か?

Wikipediaによると、このように示されている。

 

イギリスの音楽社会学者であるSimon Frith(英語版)によると、ポップ・ミュージックは企業が生産するものであり、芸術的な性質よりも技術的な質の良さに重点が置かれ、特定のサブカルチャーやイデオロギーに依拠せず全ての人にアピールすることを目的に音楽が設計されているとしている[文献 2]。また、ポップ・ミュージックは特定の場所や性質を持たず、利益と商業の報酬以外の野心からは生まれていないとして、本質的に保守的であるとしている。主にレコード会社、ラジオ放送局、プロモーター等の比較的地位の高いところから提供されるため、DIYの音楽ではないとしている

 

しかし、もっと解りやすく書き換えると 「流行歌、大衆音楽」 全般のことであろう。

今売れている音楽家をざっと並べてみても、ロック・R&B・ヒップホップ・テクノ・ダンス・ミュージックと様々である。恋愛曲も青春を振り返る曲も新宿が豪雨であるという曲も、つけまをつける歌もディスコをチョコレートで塗りたくる曲も皆、ポップスである。

 

売れているか?売れていないか?

その明確な基準を出すのが難しくなった時代ではあるが、本質的にはポップスもアングラも大した違いは無いと考えている。TPOによって異なるだけで、共感する人がいれば、愉しんで貰える人がいるならば、それはポップスである。

(しかし、カニバリズムの歌など、その人が育った文化的に非常に共感しにくいものもあるだろう)

 

さらに、雑に書けば”アングラ”な音楽が好きな人達ばかりの前では、アングラ・ミュージックはポップスなんだよね。

 

これだけ趣味嗜好が多様化している時代。

人にウケやすいものを狙って作るのは、大した効果はないと考えております。

 

なので、2016年も私は私のやりたいように好きな曲を拵えていきますし、周りのミュージシャンにも好きなように曲を作っていってもらいたいです。そうして日の目をみたとき、土の下にも沢山のポップ・ソングがあるんだってことを多くの人に知って貰えたら嬉しいですよね。

 

 

本年も喉をよろしくお願いいたします。